今回は、個別契約書事例として「レベニューシェアリング方式の契約書」を取り上げたいと思います。
これは、契約に伴う対価がレベニューシェアリング(収益分配)方式であることを意味しております。
この契約では、概ね、請負契約に該当する場合が多く、何かを製作するなどの請負対価がレベニューシェアリング方式だったりするわけです。
ウェブサイト、アプリケーション、システムなどの開発やサイトの運営代行といった業務委託契約によく用いられたりする方式です。
この契約の注意点として、お互いの役割分担を明確にするということです。
というのも、たとえばウェブサイト制作の請負対価をレベニューシェア方式にするとして、そのウェブサイトから生じる売上をレベニューシェアしましょうといった契約内容である場合、ウェブサイトから実際にある程度売上が生じないと制作側が損をすることになる可能性があります。
そうならないように、発注側もある程度広告・宣伝などを義務付けるなどして制作されるウェブサイトから生じる売上があがるよう努力することを
レベニューシェア契約書の中で明記したりします。
また、業務請負にかかる実費が発生した場合に、それをどう負担していくかも明確にしていかなければならないところです。実際には、実費も含めてレベニューシェアリングしていきましょうという場合も結構多いです。
それと、何らかの理由により契約が終了してしまった場合の取り決めも重要なところです。もし、それまでにウェブサイト制作側が制作費用を回収できなかったら一方的に損をしてしまうということになりかねません。
そういうのを避けるために、ウェブサイトが制作されてからどのぐらいの期間で制作費用を回収できるのかをある程度計算した上で、契約期間を定め、その期間内に一方的に契約が終了されるようなことがあれば、違約金を支払うといった条項を設けたりして、一方が損をしないよう契約書も配慮していくことが必要です。
契約書の基本的な体裁としては、業務委託契約の体裁をベースに上に上げたようなレベニューシェア契約書特有の条項を交ぜるような形でよいかと思います。
以上、今回は個別契約書事例としてレベニューシェアリング方式の契約書を取り上げさせて頂きました。
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2010/08/30
個別契約書
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